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よく噛むことで若々しさを保ちましょう。 photo by：TheGiantVermin
犬は強靭なあごと鋭い牙を持っています。これは肉食獣として狩りをして獲物を捕食するときに皮膚と肉を切り裂き骨ごと砕いて食べる必要があるからなのですが、ペットとして飼われるようになってから、生きた小動物を餌として与えられることがなくなりました。
現代のペットの食事は専用のフードです。フードにはドライタイプとウェットタイプのものがありますが、柔らかいものばかりを食べさせているとあごの骨と歯が弱ってしまいます。おやつには骨ガムのような固いものを与え口腔内が正常な状態に保たれるようにしなくてはなりません。実は口の中の環境は、犬の健康状態の維持と老化防止に大きな影響を及ぼすのです。
まず、物理的にものが噛めなくなると口から餌を食べるのが困難になり栄養が不足してしまいます。また顎関節のゆがみは体中の骨格のゆがみを生み、神経や血管を圧迫して健康状態に深刻な悪影響を及ぼします。
犬がだらだらとよだれを流しているのを汚いと思う人間は多いですが、唾液の分泌は口腔内の雑菌を洗い流して衛生状態を良好に保つのと汗をかかない犬にとっては体温を調節するという大切な役割があります。
舌を出してハァハァと荒い呼吸をすることで舌から体温を逃しますがそれでは不十分です。人間は汗で体温調節を行いますが犬はこの汗の役目をよだれが担っているのです。よだれが正常に分泌されるためには口腔内の唾液腺が健康に発達している必要があります。
虫歯や歯垢によって歯茎が弱くなり固いものが食べられなくなると顎関節のゆがみが生じ、唾液が十分に分泌されなくなってしまいます。これは老化によっても進行してしまうので、シニアドッグであってもおやつには出来るだけ歯ごたえのあるものを与えるようにしましょう。
歯ごたえのあるものを噛むと言うことにはもう一つの大きな意味があります。それは脳を活性化するという大切な仕事です。噛むことで頭部全体の筋肉が刺激され脳には良い刺激が送られます。このことで神経伝達がスムーズに行き渡り老化防止に役立つのです。
